■Optima Nova Hybrid CD / Optima Nova OpenType CD
デザイナーなら誰でも一度は使ったことのある、あのオプティマが生まれ変わりました。
オプティマ (Optima) といえば Palatino と並んでドイツの書体デザイナーのヘルマン・ツアップ氏(1918〜)の代表的な書体デザインです。 誰もが知っていてどこでも目にする書体です。ただしTimes や Helvetica とは少し違い、高級な化粧品やレストランなど優雅さや高級感の欲しい時に使われる、気品のある書体です。ファッション雑誌を見てください。服の流行は目まぐるしく変わりますが、オプティマを使った広告を見かけないことはありません。
オプティマの最初のスケッチは1000リラ紙幣に描かれました。書体デザイナーのツアップ氏は1950年にフィレンツェを旅行中にたまたま立ち寄ったサンタ・クローチェで見つけた碑文に感銘を受け、その形を描き残すため紙を探しました。あいにく手もとに紙がなく、彼は紙幣にスケッチを書き残したのです。その後 ツアップ氏がドイツに戻って書体化のための慎重な可読性テストが行なわれ、1952年に最初の下描きを完成させました。
フーツラのようなサンセリフ体とボドニのような古典的なロ−マン体との中間の書体を開発したいという発想のもとにオプティマは制作されました。通常のサンセリフ体に見られる直線の連続からくる単調さを避けるために、画線は微妙なカーブを持たせています。これはオプティマ書体ファミリーに共通する特徴であり、これがオプティマのデザインの優雅さを際立たせます。オプティマの最初のスケッチから50年経って今回 Linotype Optima nova の名前でリデザインがなされ、デザイン的な妥協のないデジタル書体のオプティマが完成しました。
ヘルマン・ツアップ氏と、日本人書体デザイナーの小林章さんとの密接なコラボレーションによってオプティマ改刻の作業は進められ、すべての文字が作り直されました。スモール・キャップやオールドスタイル数字が追加され、新しいデザイン Optima nova Titling も加わりました。Optima nova Titling は大文字だけの書体で、特別な組み合わせの文字や合字が用意されており見出しやロゴなどにふさわしい書体です。
オプティマはもともと活字書体としてデザインされました。当時の大量の印刷に向いた自動鋳植機用の活字をつくるため、デザイン的に妥協をした部分が少なからずあったのです。
例えば小文字の f は寸詰まりのような形にならざるをえませんでした。そのデザインをデジタル書体の時代になってもそのまま使っていたのです。デザイナーのツアップ氏自身も以前のオプティマには不満がたくさんあると言っていたくらいです。市場に出ているデジタル書体のは多くても、プロが使うために時間をかけている良い書体はほんの一握りです。私自身もいろんな会社の欧文デジタル書体を購入して何度も驚かされた経験があります。
今回の改刻で、すべての文字がデジタル書体の時代にふさわしくデザインされました。
このプロジェクトの間、ツアップ氏は多い時は週に二日ライノタイプ・ライブラリ社の私のオフィスに訪れ、ツアップ氏が私の隣に座って指示を出し、私はコンピュータに向かってその場でデザインをするという共同作業をすすめてきたのです。ツアップ氏はもちろんすべての文字に目を通しており、彼が望んでいたとおりのオプティマを作ることができました。古い書体の単なる焼き直しでないことは、プロの方にはわかっていただけると思います。現にアメリカの著名なブックデザイナーから詩集を組んでみたらたいへん良かったとの反響がかえってきています。
(文章)ライノタイプ社 タイプディレクター*小林章氏
*数々の受賞を持ちながらも、常に新しいデザインを考え、挑戦し続けている、小林章さんは、2000年にライノタイプ ライブラリー第三回国際デジタル タイプデザイン コンテスト Conrad (テキスト部門 第1位)も受賞。 現在では、ライノタイプ社 タイプディレクターとして活躍中。
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