ライノタイプ2006年3月号メールマガジン

 

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ちょっと一言
Linotype Killer™ フォントって?!
New Fonts : Frutiger™ Capitalis フォントって?! by Akira Kobayashi
世界月間ライノタイプライブラリー売れ筋チャート5
      

■■:ちょっと一言 1■■■

 東京はだんだん暖かくなってきました。日向ぼっこをしながら昼寝をしたくなりますね。昼寝と言いながら、起きたら夕方って事が多いけど・・・。桜の開花宣言が発表されましたね、もうそんな時期。個人的には、遠い海の向こうから友達が桜を追って来るので、賑やかな楽しい春を迎えそうです。日本の四季って本当にいいですよね。それぞれの季節で色んな楽しみ方ができる。とりあえず春の予定は決まりましたか?


■■■ メールマガジンご愛読者様からのご質問 Q & A 小林章氏が答える 第3段 2■■■

 いつもメールマガジンをご愛読して頂き、有難うございます!
メールマガジンのご登録時や個々に感想などを頂いた際に色々とご質問を頂いておりました。
今回も感謝の気持ちを込めて、第3段としてまとめてライノタイプ社・タイプディレクター・小林章氏に聞いてみました!

今回は、1つの質問をもっと掘り下げて、さらに詳しく何種類にも分けて回答をしてもらいました。
皆さんになるべく見やすく分りやすいように、たくさんのフォントサンプルを載せています。

実は・・・たくさん質問があったのですが、ボリュームがあり過ぎだった為、数ヶ月に分けてご紹介致します!
来月の質問は、Q&A のページの最後に掲載しています!

↓↓是非、こちらをして下さい↓↓


見ているだけで楽しくなるようなフォントは??文字の形?何かの形から?シンボルやイラストから?フォントを使う側が楽しい?


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■■ Linotype Killer™ フォントって?! 3■■■



Andre Nossek, 1997

 
1997年と1997年のライノタイプ国際デジタルタイプデザインコンテストの出場者から選ばれたのが、現在発売中の TakeType no2 CD (Display カテゴリー)に収録されている、Linotype Killer です。ドイツ人アーティスト、Andre Nossek 氏がデザインしました。そのフォントからは、1990年代のテクノ音楽を感じるエレクトロニックな雰囲気とサウンドが伝わってきます。
アルファベットは、もっぱら大文字だけで成り立っていています。長方形の形がベースになっていて、全てが同じ高さでできています。下の画像のアルファベットを見てもらうと分かるように、「 I 」だけは例外ですが。。。幅も全部同じに仕上がっています。とってもクールな Linotype Killer フォントは、短いヘッドラインで使用するのをお勧めします。



Linotype Killer Regular




Linotype Killer is a trademark of Heidelberger Druckmaschinen AG, which may be registered in certain jurisdictions, exclusively licensed through Linotype GmbH, a wholly owned subsidiary of Heidelberger Druckmaschinen AG.

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■■New Fonts : Frutiger™ Capitalis フォントって?! by Akira Kobayashi 4■■■


Frutiger™ Capitalis Regular and Outline
(フルティガー・キャピタリス)
Adrian Frutiger, 2005

古代ローマの碑文などに見られる大文字は、これまでいろいろなデザイナーが書体化してきました。Trajan(トレイジャン)、Stempel Schneidler Roman(ステンペル・シュナイドラー・ローマン)などはその端正なバランスを活かしたもので、キリっと引き締まった感じです。しかし、今回新発売になったアドリアン・フルティガー氏の Frutiger Capitalis は、同じく古代ローマ碑文がベースでも、ほとんど直線を使っていないフリーハンドのデザインになっていて、どこか人間的でほのぼのとした大らかさを感じさせます。「天衣無縫」という言葉がぴったりな、見れば見るほど味わいの深い書体です。

実は、この書体はライノタイプ社がデジタルフォントとして1990年代始めにリリースしたフルティガー氏の Pompeijana(ポンペイアーナ)、Herculanum(ハーキュラナム)、Rusticana(ルスティカーナ)と同様、古典的大文字書体のシリーズの一つとして候補に挙がっていながら制作が中断していたものです。タイプディレクターとして就任した私がこの Capitalis の制作途中の資料やスケッチを見つけ、たちまち惚れ込んで新規制作に踏み切り、フルティガー氏とのやりとりを Avenir Next (2004 年発売)と平行しながら進めました。前述の Pompeijana などと同様に、古代ローマ時代の書体ということで小文字はありません。その時代には小文字が存在しなかったからです。ただし、フォントとしての使い勝手を考えて数字・約物類は備えてあります。RegularOutline のバリエーションがあり、この2フォントは字形もピッチもぴったり重なるので、二色刷りなどで面白い効果を出すこともできます。

デザインの雰囲気が近いことから、同時にシンボル集 Frutiger Capitalis Signs(フルティガー・キャピタリス・サインズ)を合わせて制作しました。記号類についての彼の考察をまとめた著作『Symbols and Signs』で使用した記号のスケッチから生まれたシンボル集です。十二宮星座のシンボルが4種類入っているほか、いろんなポーズの手や、太陽や星、松明などの絵をはじめ抽象的な図形まであります。フルティガー氏らしいひょうひょうとしたタッチで描かれていて、Capitalis と一緒に使っても合いますし、もちろん単独で使っても存在感のあるシンボルです。

フルティガー氏と私は、現在新しいサンセリフ体を開発中です。詳しい情報は、将来このメールマガジンでお知らせ致します。

(文・ライノタイプ社・タイプディレクター小林章)


おまけ:

 フルティガー氏が思い描く世界観、宇宙的なシンボルや彼の想像する「ライフ サイン」書体がたくさん収録してあります。ほとんどのサインは、ぱっとみて読みとりやすいものばかりです。 どこからが始まりか終わりなのか、ラインがハッキリとしていないフルティガー氏らしい細い手書き風の柔らかい独特な感じに仕上がっていて、内側と外側の両方にスペースを作って新しいサインをうまく作り出しています。彼の今までのタイプデザインの経験を最大限に活かし、バランスよく仕上がっています。それでも彼自身はまだ?アーティストだと思っていないそうです。ただ単に物語を伝える為に、細い線を描いたり、サイン(記号類など)の曲線を描いているだけ・・・それが私のスタイルだと話しているそうです。


Frutiger™ Capitalis Regular


Frutiger™ Capitalis Outline



Frutiger™ Capitalis Signs


↑上の画像をクリックするとたくさんサインがみれます。(pdf版)

Linotype, Linotype Library, Linotype Centennial, Frutiger, Glypha,Herculanum, Meridien, Ondine, Pompeijana, President, Rustinana and Univers are trademarks of Heidelberger Druckmaschinen AG, which may be registered in certain jurisdictions, exclusively licensed through Linotype GmbH, a wholly owned subsidiary of Heidelberger Druckmaschinen AG.

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■■Charts Best 5:世界月間ライノタイプライブラリー売れ筋チャート 5■■■


2月世界ランキング ベスト 5
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